12/12(日）
今日は日曜日。以前から一緒にジャンプしようと約束していた女の子が来ていない。
どうやらふられたみたい。今年のクリスマスも寂しくなりそう。
そのかわりサイプラス白石さんに再会した。また日本から
出張できたらしい。最近はサイプラスもファイヤーしていないらしい。この日は一緒
に飛ぶことはできなかったがまた来週来るとのこと。

12/13（月）
ラスベカ゛スに遊びに行く。当然カジノにも行く。
ここはひとつジャンプ代を稼ごうと思っていろいろと策を練る。
いつも長時間やると運も尽きてくるので今回は一回につき一時間以内に決めてやるこ
とにしよう。やるのはルーレット。
一回目。最初から結構調子がいい。ほとんど思ったとおりの展開になる。
１５分したところで４万円のもうけ。途中で係りの人がやってきてＶＩＰカードに入
らないかといわれる。うーむ。やっぱり見る人が見るとわかるのかな。37分経過したところ
では７万円の儲けになった。これはいいぞ。このままいけばもっと稼げそうと思ったの
だがここはぐっとこらえてやめることにする。何事も腹八分目がいいのだ。
町の中を歩いたり、飯食ったりした後、再びカジノに行く。
2回目。また最初から調子がいい。作戦どおりだ。6万円の儲けになったところでやめ
る。まだ23分しか経っていない。一回目と合わせると13万円。おれって天才かな。
合計１時間で13万円だから24時間で312万円、4日間やれば1248万円だ！
毎日ジャンプして、お金がなくなればカジノに月2〜3回行っては稼いで帰ってくる。
仕事しないでこんな生活ができるのだ！
そのような夢物語が頭の中を巡りはじめる。
12/14（火）
Ｆｌｙａｗａｙに遊びに行く。室内スカイダイビングができるところだ。今年の２月
にアメリカキャンプに行ったとき、天気が悪くて飛べなかった時に一回来たことがあ
る。床にプロペラが植込んであってそこからものすごい風を起こして体を浮かすの
だ。風力にも限りがあるので体を浮かすために超だぶだぶのジャンプスーを着用す
る。道化師のような感じの大きさだ。室内のため風が出てくる範囲が限られるので体
を風の中心に持っていかないとうまく浮いていられない。
中心点を外れるとすぐに外に飛ばされてしまう。以前来たときはジャンプ回数もまだ
２，３０本だったときで、なかなか中心でとぺず１５秒も浮いていられればよい方だった。
１００ドル出すと一回あたり３分間のジャンプが５回できる。前回は４〜５人が一組
になってかわるがわる飛んでいたので３分間連続して飛ぶことはなかった。せいぜい
連続して１分間がいいところだった。今回は僕一人しかその時間にいなかったのでい
きなり６分間連続して飛ぶことになった。今回やってみると前回のことがうそのよう
にずっと中心点で浮いていられた。空ではベリーで飛ぶことはめったになかったのに
こんなにうまくいって自分でもびっくり。でも６分間もずっと全くの休みもなし
に飛んでいると異常に疲れる。普通のエアーとちがってだぶついたスーツを着ている
こともあって腕や足にくる風圧は相当なものだ。最後の方は腕に力が入らなくなってしま
った。つぎは１０分ほど休んでシットに挑戦する。ここでは風力が弱いのでいかに多くの風
圧を腕に受けるかがポイントだとここの人に言われた。そうしないと体が浮かないのだ。
しかしその分腕にかかる負担は相当なものだ。ふだんのエアーの3倍ぐらいの力が要
る感じがする。しかし、かなしいかな腕のちからがもうない。最後の方はもうぼろぼ
ろで下の網の上を風に翻弄されて転がるばかりだった。最後のジャンプが終わった時
は完全に消耗しきって立っているのがやっと。
終わったあとここのイントラの人としばらく話していたのだが、前回のアメリカキャ
ンプの時にみんなが大勢来たのをよく覚えているといっていた。
「あの時は本当に楽しかった。ふつうアメリカ人が大勢で来るとイントラの言うこと
をほとんど聞かずやり放題にやるから収拾がつかなくて大変だが日本人はそんな事が
ないので本当にＧｒｅａｔ　ｔｉｍｅ　がおくれた」としきりにいっていた。
Ｆｌｙｂｏｙｚもここに大勢で来てＢｏｏｇｉｅをやったらしい。夜中の12時まで借りきって大騒ぎ
したとのこと。Ｆｌｙｂｏｙｚの中ではマイクが一番ヘッドダウンをうまくやっていたらしい。
12/15（水）
市内観光したあとカジノに行く。
例によって最初から調子がいい。30分が過ぎてそろそろやめ時だなと思ったのだが欲
に駆られてついつい続けてしまう。それがいけなかった。あっという間に負けてしまう。
しかしそれまでにずっと勝ち続けた記憶が強く残っているのでついつい無理してしまう。
あとは坂道を転がり落ちるように負けていった。
途中省略（あまりにも生々しいのでここではかけません。）
やっぱりカジノは行くもんではない。修行僧のような強固な意志を持っていない限り。
そんなわけで大変な授業料を払った僕は、残りの滞在日はカジノに近づかないようにし、
打ちひしがれた心身をいやすためひっそりと過ごしたのであった。