2001年5月
今回はチームを組んで三回目のアメリカ合宿だ。
期間は3週間。
この時期になるとさすがにだいぶ暑くなってくる。
35度近くあるんじゃないかという日が続くこともある。
だいたい一日8〜10本飛ぶのだが、この炎天下自分でパックするのは結構つらい。
パックしたらポンプシェルター(DZにあるレストラン)で休み、ディブリーフしてまた飛ぶ
という感じだ。
本当に暑い日は、飛んでいる人より、プールで泳いでいる人のほうが多いくらい。

まだまだジャンプ回数が少ないので、今回はふたつギアを持ってきてバックツーバックで
飛ぼうと計画してきた。ところがいざパッカーに頼んで一日15回飛んでみると、たしかに
楽なのだが、逆に一回一回のジャンプが雑になってしまって逆効果だという事に気づいて
やめたのだ。


イグジット直後。hillなのでまだ体は斜めのまま。


亀のようなカッコに見えるけど、これはスコ−ピオンという型。(水平回転の技)



今回はあたらしい技をあみだそうといろいろ試してみたのだが、
時間に余裕がないとなかなかむずかしい。

練習は規定演技とフリー演技の両方を練習する。
規定演技は全部で10種類あり、大会では直前に4種類がくじで選ばれ、その順番に
演技する事になっている。
今回の規定演技は前回の大会に比べてだいぶ難しくなったらしい。
Tidy Bowl(タイディーボール)という技があるのだが、これはサーファーがヘリコプター
(逆さになってグルグル回転する)やっているところをカメラマンがバックフライでカービ
ングしながら撮るというE難度の技だ。前回の大会時にはこれをやると高得点が得られ
たのだが、今回はそれが規定演技の中に含まれている。
それだけ参加者のレベルも急上昇しているということなのだろう。
また演技する順番もくじで決まるということは、あらゆる順番でも対応できるように練習
しないといけない。たとえばイグジット直後のhillではレラティブウィンドが弱いので、
技によっては非常に不安定で難しい場合があるからだ。
したがって練習はいつもくじで順番を決めて飛ぶようにした。

フリー演技の方は上位に食い込むためには人と同じことをしていては無理で、
あたらしい技がないとむずかしい。
手足が自由に曲がる人形を使ったりして、ふたりでいろいろ案をだしあった。
その中でやりたかったのが、サーファーがヘリコプターをしているところを、
ぼくがバックフライをしながら手でサーファーの頭を押さえるというやつだ。
最初はサーファーの頭をスペースボールだと思ってやればいいんじゃないかと思ったの
だが、いざやってみるとこれまたむずかしい。
まず第一にサーファーが高速回転しているところに近づくのがこわい。
なんせ板をつけているから、それが当たったらと思うと・・・。
次に、ヘッドダウンの姿勢であれば人の頭を押さえるのはどうってことないが、
それだとスピードが出すぎるので、慣れないバックフライでないといけないし、
なおかつそれで自由に動きまわれないといけない。
何回も練習したのだが、相当な数の練習をしないと無理だとわかった。
でもこれが出来たらたぶん表彰台を狙える技かもしれない。
まあ今の時点では成功率1%未満だろうから、本番の時の捨て身の大逆転を狙う時に
しか使えないって感じ。
ちなみにこの技は「One or nothing」(いちかばちか)と命名した。

もうひとつの技は、タカのブッタという技がなかなか決まらなくてひっくり返ってばかり
いるとき、逆にそのひっくりかえりを高速で連続回転すればひとつの技になるんじゃ
ないかという発想からきた。最初タカはそんなのおかしいよととりあってくれなかった
けれど、他の人の意見を聞いたら、そんな技は存在しないし、できたらけっこういいん
じゃないということでやってみようということになった。
僕が考えたから技の名前にToraを入れようと最初言ったのだが、ちょうど今の時期
全米では「パールハーバー」が封切りになっているので、時節を考えて
「TORA・TORA・TORA」にしようということになった。
ただ本番では日米感情を考えて「TAKA・TAKA・TAKA」にしようと。
(結局これも練習時間がたりないということでボツに・・・)
あとはボードに乗ったり、ドックしたりといろいろ案がでてはやってみてボツになる技
多数あり。

フリーフライヤーの目からみてまだ開発されていない技がいっぱいあるのでやりたい
ことはいっぱいあるのだが、日程が進んでくると、残りの練習時間を考えてあたらしい
技を作って挑戦するのは無理という結論になった。


この色のギアに、白黒のダカインのスーツはだれ?
ひょっとして新しくフライボーイズに入った人?


すっかりりっぱな舌使い、い、いやフリーフライヤーに変身したHさんでした。
あの最初にペリスを訪れたときの面影はどこにもない・・・。
ヘッドダウンもすごくうまくなってましたね。
匿名希望って言っていたけれど、なんか悪いことでもしたんでしょうか。

今回のペリス合宿では、他の国からもスペインの大会に向けて練習しに来るチーム
が結構いた。
オーストラリアの女性サーファーのチームもそのうちのひとつ。
けっこう大きなスポンサーがついたと言っていた。
コンテナやキャノピー、スーツにはすべて iPOC.comというスポンサーのロゴ入り。


ふっふっふ、わたしはこんなスポンサーがついているのよ!いいでしょ!


ドカッ!! あっ!なんかひっかかったような・・・・・。


グルーン!! 

スポンサーなくしそう・・・・。


ペリスに長期滞在していた甲斐さん。
まだフリーフライの回数も少ないのにまっすぐに落ちていてびっくり。
今回ビデオで自分の映像はじめてみたらしい。


IcarusのCrossfire99。
スクウェアワンにデモキャノピーがあったので使ってみたけれどすごいよかった。
109を売りたくなってしまった。
ついでにこのあとオーストラリアのジャンパーからExtreme FX99を借りたけれど、
Crossfire99よりも遠くにすすむのでなおよかった。


ペリスのアイドル、もぐらのジョージ君。
パックエリアの前にある芝生によく出没する。


葉っぱを差し出すとパクっとくいついて巣穴に持っていく。
すごくかわいい。


フリーフライの日本代表Yoshi君です。
Sabreでがんがんswoopingしているひともめずらしい。


はなしてなるものかー!日本代表の意地やー!


Yoshi君のおかげで四人つながりました。


夕日にたそがれる茶髪のそば屋の息子。
練習期間が3週間だとけっこうつらい。
やはり2週間がいいとこかも。
ペリスの後は日本に帰国し、10日間滞在のあとスペインに向かう予定。
スペインでは一週間の練習期間があるから、そこで40〜50回は飛ぶ予定。

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