出張ペリス日記by Yuri  

>>>【7月19日(火)】<<<

今日は朝からイベント。私にとっては大イベント!
朝1で、豊さんの300回記念と、私の100回記念ジャンプをするのだ。
人の予定が合わず、2日間ほど延期にされていたのだが、昨日の夕方
急遽今日の朝1ですることに決まった。
周囲はほとんど、私の100回が近いことを知っていたので、ここ2・3日は、
あちこちで「いつ100回?」と聞かれ、なんだか照れた。
「一緒に飛んであげるよ」と言ってくれた人も結構いたりして、
あまり時間をおくと、気を使わせて、申し訳ないなあ、と実は思って
いたので、そういう意味でも日付が決まってほっとした。

みんなに、明日の朝1に記念ジャンプをすることになった旨を伝えると、
アリアーナが、「エルシノアで100回目を飛んだら必ず、池に
飛び込むのよ」という。池とはスウィープポンドのことだ。
更にヒースからは、「うん。それは伝統だからねえ。」と言われ、
大見山号に、「水着は持って来たんでしょ。」と言われ、
豊さんには、「まあ、私の300回目記念でもあるから、独りきりじゃ
ないし。」と言われ、
れいちゃんには「地上のお祝いはまかせて」と言われ、
・・・ジャンプの後でどうなるかは、この辺りから覚悟していた。
もう、着替えはばっちり持参。Tシャツの下は水着。お風呂セットも
ちゃんとあるのだ。「何でも来い!」の心境。
ジャンプ直前、クーラーボックスの中に、生クリームを発見。
「これは?」と聞くと、豊さんが、「昨日から用意してあったよ。
当然でしょう?」と言う。
このあたりから、絶対に誰か一人は道連れにしようと、決意。
豊さんが1人私が1人担当して、最低2人は池に道連れだ。

さて、肝心のマニューバーだけれど、今回は私がシットの練習をしていて、
折角うまい人が集まっているので、シットのBIGWAYで行こうということに
なった。とはいえ、自分では、ほとんど意図的に動くことは不可能なので、
周りの皆様の技術頼み。
陳さんや大見山号、それからヒースが人を集めてくれた。
オーガナイザーはヒースにお願いした。彼が一番、メンバーの速度や
技術を知っているからだ。
最終的に、集まった人数、11名。しかも豪華。
ヒース、デミアン、豊さん、大見山号、アンドリュー、村中くん、
陳さん、とらちゃん、ポール、金子さん、に私のシット11WAY。
書いていても、誰か忘れていないかしらと思うくらい多い。
後でビデオチェックして、誰だかわからない12人目が一緒に飛んでるのが
写ってたらどうしよう。ホラーだな。

しかし、いいのかなあ、こんなことして。
私は自分で動くことすら出来ないのに。
っていうか、意志に関係なく動いてみたりする未熟な女なんだよなー。
そう思ってオーガナイズを静観していたら、やっぱり、ヒースから
課題が出た。ヒースが言うには、みんなうまいけれど、シットが
久しぶりな人が多い。(ヘッドダウンが多いから。)しかも、軽い私が
ベース。そんなわけで、
「転んで浮かないように」=「ずっとシットをキープするように」、
「それから動かないようにね」、というお達しが。
・・・それって出来るのか?
まだ20回くらいしか飛んでないのに、動くなって言われても・・・。
みんなを残して、転んで、独りで天に召されたらどうしよう。
そんな100回記念は嫌だなあ。
ナーバスになってる私をよそに、オーガナイズは着々とすすむ。

大人数なので、EXITも入念に計画。私はアンドリューにレッグロック
してもらう。私の後ろが村中くん、アンドリューの後ろに大見山号、
その後ろのカメラポジションにとらちゃん、後の人達は中から出る。
人が多いって、それだけで大変。飛行機の入口に鈴なりになってみて
実感した。ダートだけでも、早く出ないと、飛ばされそうな具合だ。
先に落ちて、遥かビロー状態の100回記念・・・それも嫌だな。
追って来てくれるとは思うけど、追われてる映像もなんだかな。
とらちゃんは、みんなうまいから大丈夫だよ、と言ってくれたが、
私には、課題があるのさ。とらちゃん、ありがとう。

飛行機の中でも、私はまだ不安だった。
カメラだらけだし、何かやったら証拠も残るなあ、といつにも増して、
消極的になっていた。
でも、よく考えたら、こんな女王様ジャンプ、もう一生ないかも。
そう思ったらそこで腹が座った。
アンドリュー、どうなるかわかんないけど、君に任せたよ。
と、急に開き直る私。EXITで体を外に出した時には、不思議なもので
結構落ち着いていた。
レッグロックして、アンドリューのカウントを待つ。
後ろで村中くんの気配がして、アンドリューが合図!

左から、金子さん、村中君、ゆりちゃん、アンドリュー、大見山さん。


(ゆりちゃんの首をしめている村中君といつもクールな金子さん)



飛んでみたら、本当に面白かった。
あんなにたくさん、あんなポーズで、上にも下にも人がいるなんて!
転ぶことなく、飛ぶことも出来たし、本当にいい記念になった。
レッグロックを外した後のアンドリューは、後でビデオで見たら、
本当に苦しそう。浮かしてるぞ、というポーズ。
私のシットの速度は135マイルくらい。後でデミアンに聞いたら、欧米人の
体格でシットで飛ぶと、150から160マイルが平均だそうだ。
それは私のスタンダップの速度だ。いくら彼らが上手とはいえ、
ヒースいわく、シットで浮かすのは技術的にも難しいそうなので、
きっとつらかったに違いない、と私は勝手に思っている。
他の人よりもひとまわり小さい私のまわりで、みんなが懸命に浮かして
いるのは、なんだかおもしろい。人の苦労もしらないで、映像の中の私は
いたって暢気だ。
自分がカメラをつけていないので、誰にもみせられないのだが、足の長い
クモみたいにして、みんなが一生懸命エアーに手足を突っ張っていたのが
忘れられない。視界いっぱいに、そんなポーズの人がいるのだよ。
ああ、見せてあげたい。私の記憶だけなのが、もったいない。


(誰だ、ベリーなのは!)


(これで20回とは立派なものだ)

着地すると、もうみんなパックエリアの方にかたまっているのが見えた。
私はいつも、ビギナー用のランディングエリアの遠くに、人を避けて
着地するし、オープンも高めで、体重も軽いため降りるのが遅いのだ。
さぞかし、準備の時間があっただろうなー、と思いつつ戻った。
少しづつ装備を脱いで、襲撃に備える私。
パックエリアにもどってみれば、横ぴーがギアを降ろすのを、手伝って
くれた。もう、ここらで予期していたので、ちょっと失礼して、靴と
靴下を脱がせてもらう。そこで写真をとるからおいで、と連れていかれ、
ああ、スパッツを脱ぐ時間はないのねん、なんて思った。
私を定位置に置いて、自分は離れようとする大見山号。さすがだ。
一発目はアリアーナだった。なんかすごく楽しそうに、生クリームを
ぶつけている!後で聞いたら、率先して用意していたとのこと。
最初はれいちゃんが来る、と踏んでいたのでふいをつかれた。
もう、後はめちゃくちゃ。
逃げ足の早いヒース。そういえば、ジャンプ前に私が、「今日はちゃんと
着替えを持って来た?」と聞いたら、「いやーそれは困る」と、何故かと
聞き返しもせずに即答していたっけ。
めちゃくちゃな中でも、パックエリアにこの状態では立ち入れない、
なんて、妙に冷静に考えたりもしていた。


(皆から暖かい祝福をうけるゆりちゃん)

その後、やっぱり池に落とされた。パックエリアからかつがれて移動。
池までが異様に長くて、始めのテンションを維持しきれない私達。
最後はみんな、私の重さにばてていて、おかしかった。
私に首に抱きつかれて、自らの運命を悟った金子さんは、その予想の
とおり、一緒に池に落ちることになった。豊さんが、「絶対逃げる気だよ」
と言ったとおり、大見山号が逃げてたので笑ってしまった。
私としては、もう1人2人道連れにしたかったのだが、みんな警戒して
いて、無理だった。池に落ちた私に、とらちゃんが手をさしのべてくれた
けれど、カメラマンを池に引きずり込むのは御法度なので、仕方ない、
あきらめる。豊さん、金子さんと3人で濡れて戻った。


(みんな息が上がっている。カメラマンで良かった)



(後ろから押されて池に落ちる豊さん、金子さん、ゆりちゃん)


(金子さんの背中が寂しい。)

シャワーを浴びて戻ると、今日のインストラクション。
気分を入れ替えて臨む。
今日のメニューは意図的回転だが、相変わらず難しい。
手のひらだけで旋回するよう、教わったのだが、回転が早くなると、
肩や腕、ひいては体が傾き、風をうけて転んでしまうのだ。
インストラクションでは2回とも出来なかった。たぶん、明日も
これの繰り返し練習だなー、と思う。
が、その後、ポールとジャンプしたら、なんと出来たのだ。旋回が。
向き合ってEXIT、ポールがヘッドダウンで、私の周りをカービング。
アイコンがずっと切れなかったのが良かったのかもしれない。
カービングにそって、ゆっくりと旋回。ポールは片膝直角にを曲げて、
ももの前で風を受け、両手もきちんと水平に上げて風を受けていた。
もう片方の足は少し後ろ気味で、私との距離とか、私の周りを
旋回するために調整をしてるのかな。スキーのテレマークの姿勢を
逆さにしたみたいなポーズ。
このポーズ、みんな映像で見たいだろうなー、とつくづく思った。
いつか、カメラ買おう、と決意。
貧乏だから、いつになるかは、わからないけれど。

今日は100回記念ジャンプ、インストラクションが2本、ポールと2way、
ソロが1本の合計5本。大充実の1日。

(写真のコメント・福田)

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